電話コレクションのページ[favorite sites]
(16-Apr-2004 03:23:29) by namancha


稲垣潤一の初期作品に「コインひとつのエピローグ」なる曲がある。
空港のロビーから、おそらくは新しい恋人と旅立とうとする女がかけてきた最後の電話。それを受ける男が主人公である。女がなにかを言おうとしたとき、通話料切れで電話が切れてしまうという結末だった。本当の恋をまだ知らなかった中学2年当時ですら、この情景の切なさは胸に迫った。女がなにを言おうとしたのか想像するのもこの作品の楽しみのひとつだった。どこかの音楽雑誌には「あえてコインを足さなかった」女の姿を描いたショートストーリーも載せられたような記憶がある。
この曲はシングルカットされてはおらず、アルバム『SHYLIGHTS』に収録されている。1982年2月の作品。携帯電話はおろか、テレカすら世に出回っていない時代だ。
あの当時女がかけていた電話は赤か青か黄色。曲のイメージからすると黄色だろうか。そのいずれの電話も平成6年だか7年だかにすべて撤去され、緑かグレイの電話に舞台を譲った。

テレカが普及した1988年にも、やっぱり詩情ではコインが勝るのか、渡辺直樹のセカンドアルバム『STAR CHILD』に「最後のコイン」という歌がある。
時代からいうと緑の電話の可能性が高い。最後のコインが落ちる前に愛を告げられるだろうか。J-AOR的な大人の語り口の歌だが、描かれている心理は可愛い。
時を経ること15年後に歌われた、毎朝彼女からメールが来てないか人知れず携帯電話をチェックする男に匹敵する可愛らしさだ。この男が登場する歌の出典はとりあえず割愛させていただく。
この手の可愛い男たちにはついぐぐっときてしまうものである。いや、わたしの場合なんだけど。

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懐かしい電話や、もっともっと古い電話のコレクションがいっぱい。
このページを見てふと思い出したのだった。


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