うまく説明できないのですが、アコースティックギターをフィーチュアした、土臭さと洗練の両方を感じる音。
けっこう硬派で乾いた音に、朝倉さんと竹中さんのダルで湿り気のあるヴォーカルが絶妙なバランス。
すべて英語の歌詞もちょっとえっちなもの(SEX時代よりキテます[^^;])、シブいものなど色々。
かっこいい曲と脱力系の曲の取り合わせもいい感じ。
ちなみにわたしが最初に気に入った曲は7曲め「LOVE MACHINE」です。この曲はいまも相変わらず好きだけど、繰り返し聴くうちに好きになってきたのが2曲め「IT GOES BY」や4曲め「LOOKING DOWN THE FLOW」。特に、後者の一見単調なようでいながら実はちょっと凝ってて「雰囲気のある」コード遣いは特記に値するように感じます。
「脱力ポップの金字塔」と帯にはあるけれど、「HOLLYWOOD」や「WAITING SO LONG」に比べて脱力していないような気がするのはわたしだけ? もっともそれは悪い意味ではなく、むしろ曲調にヴァリエーションが出てきて「あ、まだ隠し球があったんだ」と思わせてくれる感じ。とある雑誌でレヴュアーのかたが「前座どまり」とか厳しいことをおっしゃっていますが、わたしはこれ、気持ちよく聴けて好きです。特製ステッカーつき。
今後、リピートして聴くうちにだんだん好きになってくる「スルメナンバー」も現れるとは思うが、とりあえず数回聴いた現段階では「Kiss the dust」がいちばんのお気に入り。
アルバムの時からすでにその印象はあったのですが、ところどころわざとヘタウマっぽく弾くギターが生っぽくて快感です。タイトルチューンは「剣風伝奇 ベルセルク」のエンディングだったそうですが、確かにエンディングにはもってこいの渋めのスローナンバー。わたしのお気に入りは3曲目「Undo」、特に朝倉のヴォーカルの壊れ具合がなんともいえません。4曲目「Wash you out」は一度Puffyあたりにやらせてみたい(ウソ) アルバムなみの完成度、と謳うVAPのコピーに嘘はありません。