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「大地讃頌」問題、ちょっと追記。

よく考えたらクラシックの世界にだって「○○の主題による変奏曲」なんてものはいくらでもあるじゃん。
佐藤先生、PE'Zのバージョンを「佐藤眞の主題による『大地讃頌』変奏曲」と考えることはできなかったのかな……

といっても、(広義の、すなわちバロックから現代音楽までを含んだ意味での)クラシックって、ポップスやロックとは全然違う場所でデリケートな扱いを要求されるところがあるんだね。
BGMがわりに近代フランスの印象派を聴く程度のわたしには、純正律とか平均律とかまるで聞き分けられないんだけど(本格的に合唱や弦楽器・管楽器に携わる人にはわかるらしい)そういった楽器や声の微細なチューニングまでを「楽曲の一部、欠かせない要素」であると考え抜いて作った曲とか。
確かにそれはそれで、作曲者の意図どおりに考え抜かれたままを再現することにすごく意味はあると思うけど……

引き続きこの問題、わたしなりに追いかけていこうと思っています。

「やるな、PE'Z」という記事に「追記」として本体に書き足していたのですが、一度公開してしかもコメントまでいただいたものに手を入れすぎるのもなんだと思いましたので、別記事として独立させてみました。

コメント (2)

はじめまして。「大地讃頌」を検索していてこちらにまいりました。

この「大地讃頌」出荷停止問題についての著作権との考え方には、
増田さんによる「ロック少年リハビリ日記」の
http://homepage3.nifty.com/MASUDA/rock/rock04-04.html#04-04-04
が参考になると思います。ご参考までに。

#わたし自身は音楽を聴く立場にくわえてアマチュアで音楽を演奏していることから自分たちの問題ともなりそう、というちょっと切実な思いもあります。この問題については追いかけて考えていきたいと思っています。

クリスタル・ミー:

yukattiさん、お越しいただき、そしてとてもためになるコメントを残してくださってありがとうございます。
根本的な内容は改変していませんが、興味をもたれた方が増田さんのサイトへ即ジャンプできるよう、記事にすこし細工をさせていただきました。

増田さんの記事のみならず、yukattiさんのブログも拝見しました。
コメントでご紹介いただいた増田さんのサイトでは、無知および専門外ゆえにわたしの手がとどかなかった部分が、ブログでご紹介になっていた朝日新聞の記事とyukattiさんの解説からは、問題のより詳しいディテールが(佐藤先生が発売直前に抗議されていたとは、わたしも初めて知りました。おっしゃるとおり東芝EMIさん、ツメが甘かったですね)、丁寧に考察されていてすっきりしました。
「海外ではこの手の問題はどう処理されているんだろう」とは思っていたので、実際の判例でないにしろ、世界スタンダードであるベルヌ条約に触れている点で「あーっ、それ欲しかったんだよー!」って叫びそうになりました。
そして文化論的考察。手元に「へぇ」ボタンを置いて読みたくなるほどでした。
# 前にわたしが書いた「ふたつの違う常識をもった世界の住人同士が引き起こしたトラブル」ってあながち間違ってなかったのね。

ご自身で楽器を演奏されるとなると、今回の問題は確かに切実ですよね。
日本の、そして世界の音楽著作権に関する法が、より音楽を豊かにする方向に動くことを、ささやかながら祈ります。

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