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荘野ジュリ 「駅ニテ」 ~ 実際に、聴いてみた。

ミーハーでないCDを置く確率が極めて低いはずの近所の「**U*A*A」に「駅ニテ」があったので、買ってくれといわれている気がして買ってきた。

| 荘野ジュリ Official Website |

「駅ニテ」は寂しさを埋めるために泥団子を食べるような虚しい恋愛を繰り返して疲れてる女なのかな。と思いつつ、不思議に自業自得感はないんだよね。たぶん、この時代を生きてる大人なら、あり得ない事態ではないから。

だけど。この「駅ニテ」の歌詞はジュリちゃん自作。
ちょっと待て。こんな歌詞を20歳で書きますか?
周りのスタッフにも恵まれたみたいだけど、ジュリお嬢ちゃん、やばすぎです。

2トラック目「ひどい午後」はいじめられっ子の少年。実はいじめられっ子の経験があるわたしとしてはかなりこの歌詞、痛かった(「イタい」ではないので念のため。人によってはそう聞こえる可能性は否定しませんが)。描かれている心理がかなりリアルで、もしかしてジュリちゃんもいじめられた経験があるのかな? とも思った。

そしてもてあそばれて捨てられていく女の姿を拾われた人形に喩えた3トラック目「人形ラプソディ」。結末の2行で、ズシン、ときます……
つまり、このシングル、全トラック、そんな悲しい歌ばかり。

これがもし、ミクスチャーとかインダストリアルロックとか、そんな楽曲にのっていたら。あるいは重くてスケールの大きいイメージの曲だったら。少なくともわたしには、嫌いではないにせよ、たぶん精神的なコンディションを選ばないと聴けない歌になってたはず。

そこで中村仁大先生の出番。BGMとして聴き流すのも可能なおしゃれなトラックのオブラートに包んでくれる。ジュリちゃんの聴き心地のいいピーチスキンみたいな声に、これがまたよく合うんだ。
そして、半ば叫びに近いはずの痛みも、じわじわしながら胸に届くのね。聴く側にも歌の登場人物たちの痛みを受け止めてあげられるだけの余裕を作ってくれる中村先生の曲作り。
彼の手腕は光永亮太の楽曲ですっかりおなじみのはずだったけど、改めて唸らされてしまったね。

気になっていた「摂津富田MIX」はよくできたハウスプリンミクスだなーくらいに思って聴いてると、途中から表情をガラリと変えてドキッとさせてくれる。リミックスをシングルに入れる人は意外と多いけど、その中でもかなりいい感じじゃないかな。

というわけで。「駅ニテ」。期待以上の好盤だったぞ!
もっと早く買うべきだったかも、とちと反省。

コメント (2)

とうとう買ったんですね!
私もネットで「しあわせソウのオコジョさん」のDVDと一緒に買おうと思いつつ、まだ買っていないのですが…(一緒に買おうと思うものがコレって一体…)
ミーさんの日記を読んだらますます興味がわいてきました!

ところで…
ミーさんもいじめられっ子だったんですね。
私もでした。

そうか。あづちゃんも、そうだったのね。
ならばなおさらおすすめだわ。彼女が紡ぐ言葉が持つ痛みをわかる人に聴いてもらえたほうがきっとジュリちゃんもうれしいはずだから。(って勝手に決めるやつ~♪)

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