« もふもふ | メイン | 黒井先生の気持ちがよくわかる »

ロメール監督最新作、「フランス映画祭2008」で日本上陸

mixiの「エリック・ロメール」コミュニティからの情報。

「フランス映画祭2008」、3月に東京・大阪の2会場で開催 - 六本木経済新聞

この映画祭の上映作品リストに、エリック・ロメール監督の「アストレとセラドンの恋(仮題)」が挙がっている。

原作は17世紀に書かれたもので、お話の舞台は作品が書かれた時代より更に大昔とのこと。
わたし個人としては、ロメール監督の作品は「緑の光線」以来、日本で上映されればなるべく観るようにしてはいたが、「聖杯伝説」や「O公爵夫人」といった古典ものについては知識として知っていただけで作品に親しんでいたわけではないので、いつもならこの「アストレとセラドン」についても、あるいはスルーしていたかもしれない。

しかし今回は少々訳が違う。
ロメール監督が、この「アストレとセラドンの恋」を最後に引退したい、と表明しているのだ。
小人数のチームで、いろいろなことをなんでもこなす映画制作のスタイルについていくには、87歳の監督は体力が足りないとのこと。(インタビュー原文:フランス語このインタビューを元に書かれた日本語の記事@映画の國 フォーラム

今作の予告編を観るだけでも、いままでわたしが好んで見てきた現代フランスを舞台としている作品にも相通じる、清潔感のあるエロスが感じられる。70代になろうが80代になろうが、こうしてみずみずしい感性の映画を撮り続けていたから、わたしもどこかでロメール監督がこの世にいる限りはずっと映画を撮り続けるように勝手に思ってはいたが、さすがにそれは現実的ではなかったか。

物語そのものはとてもシンプルで牧歌的な純愛物語とのことなので、「ダフニスとクロエ」あたりを楽しむつもりで観てみようかと思っている。
とにかく、ロメール監督からの最後のメッセージになる(かもしれない)「アストレとセラドンの恋」、まずは大阪会場である「TOHOシネマズなんば」に上陸することを祈りたい。

☆余談☆ この物語に出てくる「セラドン」さんの名前は、東洋の青磁の色をイメージした「celadon」という色の名前の語源ともなっているとのこと。
この物語と極東の青磁がどこで結びつくかはちょっとわからないんだけど、もしかすると原作に出典があったりするんだろうか。

トラックバック

この一覧は、次のエントリーを参照しています: ロメール監督最新作、「フランス映画祭2008」で日本上陸:

» フランス映画祭チケットプレゼント 送信元 TV5MONDE unofficiel
3月13日~18日にかけて東京・大阪で開催されるフランス映画祭2008。 本年は [詳しくはこちら]

* comments *

* trackbacks *

* Drecom RSS *