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恋愛妄想する天文学 「Deep Blue」編


さて、わたしの耳、そして心を最初にとらえたのが、サビの直前に出てくるこのフレーズだった。

夜空に浮かんだ月は 青い色をしてた

ヴォーカルと同じメロディを辿るピアノの音色が幻想的で。
この部分のピアノを逆回しにしたものが、何を隠そう、イントロのあの美しいフレーズの正体でもある……
そして、この「してた」のところの新田の声があまりに色っぽくてくらくらくる。
……とまあこの辺はさておき。

この曲に出会う前からわたしは青い月が好きだった。淡いペパーミントグリーンを帯びて凛とした色彩の月が。そして青い月が好きになったその日から、もうひとつの疑問がわいていた。
どうして月は同じように南中していても、青いときと、ムーンライトクッキーみたいにおいしそうな淡い黄色のときがあるのか。

まず、月の色がなぜ違って見えるかというと、月が見える高さが、季節や月の満ち欠けなどの諸条件で違うせいで、時間帯によって太陽の色が違って見えるのと同じ現象が発生するからだ。
つまり、晴天であれば、高いところにある月ほど純白や青みがかった色に見え、低いところにあれば黄色っぽく、更に地平線近くでは赤っぽく見える。

では月の高さはどのような条件で変化するのか。それを小学校高学年くらいでもわかるように解説しているのが「平塚の星空@ひらつか図鑑」。
おおざっぱにいえば季節と満ち欠けの組み合わせで変わってくる、ということらしい。

この歌の中に歌われる月の満ち欠けはとくに決まっていないので、上弦、満月、下弦のどの月の可能性もある。だが、言うまでもないことだが、新月ではありえない。よって「Deep Blue」は夏の歌ではないことがわかる。あと、せっかく月が高い軌道上にあっても、湿気の関係で霞みがちな春の月もこの曲のイメージにあまり沿わないのではないだろうか。
つまりこの歌は秋か冬の歌、ということになる。

わたしの中のイメージではこの月は真冬の凛とした空気の中で輝く満月だ。
ただし、秋の下弦の月もありうるし、こちらにはまた別の趣があっていいかもしれない。

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