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ご近所のラプンツェル

あの後も天気のいい日にときどきカメラを持って、家から半径数百メートル以内の範囲で野草ウォッチングに出かけています。
キュウリグサは、家からすぐのところにある川沿いの散歩道を少しだけ南下すると、そこそこ固まって咲いている場所があるのを見つけました。やはりちゃんと探せば近所にでもあるんですね。
更に、近くの公団住宅の出入り自由な庭が、かわいらしい花が咲く野草の宝庫であることもわかりました。その中で見つけたのがこんな花。

ほとんど白に近いくらいの淡青色のとても小さな花が、ブーケのミニチュアのように固まって咲いています。リカちゃん人形用のウェディングブーケ… としてもまだ小さいかな。

更に、キュウリグサとのかわいい競演もご覧くださいませ。(キュウリグサのほうがメインですが。汗)


家に帰ってこのかわいい花の正体を調べようとしたのですが、先日ご紹介した「野草の植物図鑑」では埒があかず、ほかのオンライン野草図鑑などをいろいろと探した結果、「花図鑑(松江の野草樹木の花の名前)・サイクリング日記」で見つけた「ノヂシャ」がよく似ていることに気づき、ほかのサイトでのノヂシャの写真などとも比べて、やはりそうであろうと判断。

「野のレタス」という名前にしては、あまりレタスとイメージが結びつかないなあ、と思ったのもそのはず。キク科のレタス類とは植物学的に近いわけではないそうです。
各所のサイトで読んだところをまとめてみると、もともとノヂシャは長崎の出島などでオランダ人が食べる野菜として栽培されていたものが野生化したそうで、「ノヂシャ」というのも(もともとの)使用目的から名付けられたもの。現代でもヨーロッパでは野菜として栽培している農家もあるし、この葉をつかったサラダはわりと普通に食べられていて、特に妊婦の健康維持に良いものとされているといいます。

妊婦のサラダといえば、グリム童話の「ラプンツェル」を思い出す人もいるんじゃないでしょうか。
実はこの「ノヂシャ」こそが魔女の庭で栽培していた問題の野菜であり、あの長い髪をはしご代わりにされるラプンツェルの名前の由来、なのです。
あのラプンツェルが家から僅か数百mかそこらのところに普通に生えてたなんてびっくり。そして、なんとなくラプンツェル本人を連想させなくもない可憐な花を咲かせていたという事実にも、ちょっと嬉しくなりました。

コメント (2)

Moanista:

つい先頃読み返してたブラッドベリの『火星年代記』中の「第二のアッシャー邸」にもワンフレーズ使われてましたな。

『ラプンツェル、ラプンツェル、紙ぃ! 紙ぃ!!』

・・・・どうしてこういう尾籠なオチ付けたがるクセ治らないんだろう(T_T)

このような場合わが家では「カルドセプト」なるゲームのオープニングに使われたフレーズをもじって

「つまりは、自らが紙となるのだ。」

と返すきまりになっております。

(元ネタは「つまりは、自らが神となるのだ」。カードをコンプリートすると神になって思い通りの世界が作れる、という設定だから)

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